A true design work must move people, convey emotions,
bring back memories, surprise, and go against ...
アレッシィは、1921年、ジョバンニ・アレッシィ・アンギーニによって、北イタリアのピエモンテ州、オメーニャに設立された。当初は、洋銀と真鍮を手工業手法で製品化する、旋盤鋳造工場でしたが、28年に、現在本社のあるクルジナッロへ工場を移転させ、50年代に、工業生産体制の株式会社となりました。
アレッシィは料理食卓に関係する、金属製のデザインされた製品の生産メーカーとして、質の高い製品作りに定評があります。83年に設立された、オフィチーナ・アレッシィは、金属工芸技術のアヴァンギャルド・リサーチの場として、アレッシィの中で、重要な位置を占めています。
長男カルロ氏の長男であるアルベルト・アレッシィにより"メタ・プロジェクト"の製品作りを進め、アレッサンドロ・メンディーニをコンサルタントに迎えた事により、一躍、デザインカンパニーとしてのアレッシィの名を世界的に広めました。87年以降、新しい素材に挑戦して、「トゥエルジ」「テンデンツァ」等の木材、陶器、そして時計の生産に拡大。1996年には、ピラミッドの中に壺を置いた、家の芳香とバランス回復のキット「バランスのオブジェ」というルームフレグランスを発表しました。
樹脂や安価な大量生産ラインを「ア・ディ・アレッシィ」、通常の中・大量生産ラインを「アレッシィ」、芸術性の高い小・中量生産ラインを「オフィチーナ・アレッシィ」として、イタリア国内ではそれぞれスーパー、専門店・デパート、高級専門店と販売店も分けられています。
ミラノから車で約一時間半、静かな場所に建つクルジナッロ工場の内部にある建物に設けられたアレッシィ・ミュージアムには、アレッシィの歴史を網羅するおびただしい数のプロトタイプ、もはや生産中止となった製品、グラフィックス、設計図、プリントが展示されています。さらに機械類、型、デザイナーのインスタレーション、歴史的資料写真、書籍、雑誌、図録など。希少価値の高いオブジェも数多く、まさに20世紀の応用芸術とデザインの専門博物館であり、アレッシィの文化的アイデンティティーの保存資料館としても機能しています。